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チィの大冒険

 これは天罰、とでも言うべきなんでしょうか。
 人を呪わば穴二つとはよく言ったもので、猫のしあわせ云々を偉そうに語った翌朝。
 チィがいなくなりました。
 最近、所用にていつもより朝が早かったのです。
 両親と一緒の時間帯に食事をして、外出する日が続いてました。
 25日の8時頃でした。
 庭にいた父が、「玄関あいてるぞ!」と叫んだのは。
 もう実家に戻って長いので、玄関を開放することなんてないはず。
 普段起きていないはずの時間、まさかという思いから確認しなかった玄関、庭で洗濯物を干していた母も気付かず、猫の入って欲しくない部屋のドアも閉め忘れる父。
 分析すると、お手本のようにミスが起こるべくして起こった状況なわけですが、その時はそんなこと言ってられません。
 あわてて外に飛び出して、隣にある某社の作業所でうずくまっているのを発見しました。
 頭ではわかっていたんだけどな。ダメですね。
 とっさに追いかけてしまった。
 チィは、多分、怒られると思ったのでしょう。逃げてしまった。
 作業場の裏の、人が通れるか通れないかの隙間、行き止まりになっているはずだと余裕こいて追っかけてました。
 そしたら、当然だけども、猫がすり抜けられる程度の隙間は山ほどあった。
 角を曲がったところで見失って、それ以降鳴き声すら聞こえない。
 しばらく探し回ったけど、聞き込みにも困って、一度帰って慌ててビラを作成。念のため警察と保健所にも連絡。
 その後、近所の人にビラを配りながら歩きました。
 出勤してきた作業場の方のご厚意で、猫くらい入れる隙間があるからと中を探させていただいたり、お向かいのおばあちゃんは一日日向ぼっこしながら見張ってくれてたり、逆向かいのおばさんは仕事の合間に外に出て見てまわってくれたり。
 たくさんやさしい手も言葉も貰ったけれど、それ以上に多かったのは「猫ごときに」という言葉と態度で。
 田舎ですから、未去勢・未避妊の野良猫も飼い猫も多いんです。完全室内飼いなんて、どうかすると虐待と言われかねません。
 どうせすぐ帰ってくるよとか、出てこないわりに死骸も転がってないよなとか、そんなことも言われました。
 捜索のビラやポスターを断られたことも度々でした。
 その度に辛くて苦しくて、でもチィは今もっと苦しいんだと思うとじっとしていられなくて。
 外の見える部屋に布団を敷いて、匂いのするフードと猫砂を家の周りに巻いて、猫の活動が活発になる夜中、何度も外に飛び出しては鳴き声さえ聞こえずに帰る日々。
 眠れないし、食欲もない。
 私の半分はマリで、もう半分はチィでできてるんだと、理屈じゃなく思いました。
 悲しいのか、怒っているのか、もうわからなくて。ぐちゃぐちゃになって、そのくせ呆然としていて。
 その気持ちを言葉で表すのはとても難しい。
 愛情って理屈じゃないんだと、夜中冷え冷えとした布団に思いました。
 家族はみんな協力してくれました。
 それでも中々出てこない。雨も降り始めてしまった。
 いなくなって3日が過ぎ、空腹も限界だろうし小雨になった時に出てこないだろうかと、夜を過ごしていた。
 考えてみれば、チィが初めてうちに来た時、三日は固まって動きませんでした。そういう根性のある猫でした。
 だから、きっと安全なところでじっとしているんだろうと。そう自分に言い聞かせつつ、野良猫や外犬に驚いて、遠くまで行ってしまっていたらどうしようかと。
 不安な明け方、いつもとは違う猫の鳴き声。
 考えるより先に体が動いていました。
 後で考えれば、発情期のオス同士の喧嘩と違って、声が高かったんですよね。
 慌てて、でもそっと急いでなるべく静かに作業場を覗くと、最初にチィを見かけたあたりでチィと野良のメス猫が睨み合っていた。
「チィちゃん」
 心が張り裂けそうになりながら、とにかく生きていてくれた、と名前を呼ぶと、小さな声でにゃーと鳴いた。
 相手のメス猫は、私がチィを呼ぶために設置した餌を食べたり、夜中のオス猫の大ゲンカの原因となったり、多少恨みがなくもなく。
 懐中電灯を照らして撃退。
 騒ぎを聞きつけて母も出てくる。
 チィの餌を持ってきてくれるよう頼み、私はそっとチィに呼びかけた。
「チィちゃん。かわいいちゃん。おいで」
 恥ずかしながら、私はチィを甘やかす時、かわいいちゃんと呼んでます。
 チィは、お姉ちゃん、と呼ぶように何度も鳴きながら、小走りに近づいてきました。
 目の前でにゃー、と鳴いたチィを抱き上げると、ひしとしがみついてくる。
 ああ、帰って来たんだ。ここに。私のところに。チィも、帰りたいと思ってくれてたんだ。
 外に出てしまった猫は、パニックで飼い主すら拒否するという話も多々あるけれど、チィは自分から戻ってきてくれました。
 3日と20時間。どれほど怖かったことでしょう。
 チィ、ごめんね。ありがとう。帰ってきてくれて、本当にありがとう。
 チィは泥と油と雨に塗れて、真っ黒で臭かったけれど、大きな怪我もなく、水で溶いてやったペースト状のネコ缶をぺろりと一缶平らげました。
 自分の感情を発散させるかのように泣きわめいていましたが、とりあえずの油と泥を洗い流して、しばらくすると自分から私に寄ってきました。
 そして、全身をすりつけてゴロゴロ。
 まだ半渇きの体のまま、ぴったりとくっついて、ベッドに転がって。すぐに安心したように眠ってしまいました。
 チィがいなくなった悲しみ、帰ってきてくれた喜び、どっちも言葉では表せない。
 ありがとう。本当にありがとう。探してくれた人たちにも、帰ってきてくれたチィにも。
 突然チィがいなくなってしまって、機嫌の悪かったマリは、臭くなったチィが帰ってきたことに少々困惑気味です。
 チィの方は、珍しく友好的なんですけど。外の子と違って、マリは性格が良かったんだなあと思ってくれないものかしら。
 体についていた油は、作業場の重機の物のようで、一度洗ったくらいではどうにもなりませんでした。
 チィが落着き次第、病院で診てもらいつつ相談して来ようと思います。

 最後に。今でも答えの出ないことがあります。
 私は、チィがいなくなったことをみいさん(保護主)さんに連絡しませんでした。
 どうすべきか悩んだから。
 相談したくもあったし、報告するのが義務だとも思った。
 けれど、探しに来ることもできない距離の人に知らせることが、果たして本当にいいことなんだろうかと悩んでしまって。
 もちろん、どこかで連絡はしなければいけないと思ってはいました。
 帰ってくるといわれる3日が過ぎたら?それとも一週間?
 一生しあわせにすると誓った猫に、こんなことが起こってしまって、本当に申し訳なく思います。
 人それぞれ、ケースバイケースなんでしょうが、どうしたら良かったのか、今でもちょっと答えはわかません。
 チィを外に出してしまったこと、ご報告とお詫びがこの記事であることを心からお詫び申し上げます。

 今回参考にさせていただいたのはこちらのサイトでした。

 猫が逃げてしまったら

 も、本当に二度とお世話にならないようにしたい……。 
 先ほどまで、家族と半ば喧嘩腰で今後の対策について話し合いました。
 玄関の内側に、もう一枚扉を付けてくれる方向で収まりそうです。
 夜、マリとチィには特別ネコ缶をあげて。
 人間たちは、姉が用意してくれたケーキでささやかなお祝いをしました。

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 みんなで食べたケーキは美味しかったです。

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「えらい目にあったにゃ……」
 と思ってそうな顔(笑)
 懲りてて下さい本当によろしくお願いします。

| 猫と暮らす | 22:16 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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血統書と、うそ

 保護猫を譲り受けようと思えば、どこかで耳にする言葉です。

 里親詐欺。

 騙し取って動物実験用に売るとか、そんなイメージでした。私の中では。
 ところが、ジャパニーズボブテイルの関係で詐欺が多発しているらしい。
 CFAの、「スタイルが良ければ元野良であってもジャパニーズボブテイルとみとめる」という方針が影響しているようです。
 はた迷惑な。
 事件の詳細は、満月さんのブログをご参照ください。

 色即☆是空

 満月さんのこの記事に限っては、リンクフリーだそうです。
 私は、宇宙人に言いたい。

 あなたはうそつきですね、と。

 うちにはマリがいますし、血統書付の猫と言うか、スタンダードを守ることの意義については理解がある方だと思います。
 でも、うそをついて譲り受けた時点で、あなたは人としての信用を自分で投げ捨てたんですよ。
 そう言いたい。
 ジャパニーズボブテイルも、ブリーディングも、関係ない。
 子供でもわかることです。
 うそつきは、それだけで信用されないんです。

 ちなみに、メインクーンもロシアンブルーも好きだからこそ、言いますよ。
 子猫をペットショップに卸す人なんてブリーダーじゃないね。
 健康を保てないなら、他頭飼いして欲しくないね。
 スタンダードを守るためとか言って、無理な交配するんなら、猫を飼う資格すらないね。
 健康で、人間が大好きで、スタンダードであること。
 純血種の理想はそこにあると思う。私の中では、スタンダードであることは一番ではない。少なくとも、前ふたつを置いといて追及することではない。
 猫を愛していればいるほど、そう思ってくれるんではないかと思う。
 時間もかかるし、何よりお金がかかる。フードも猫砂も何もかも、上を見ればいくらだってお金なんてかかるんだから。
 真面目にブリーダーしてて、お金なんて儲かったらおかしいと思うよ。

 そんなことを言いつつ、パートナーとしてのかわいさ、飼いやすさは血統とは全く関係ないことも事実です。
 私はマリのしましまの鼻を愛してるし、チィの長い尻尾も愛してます。
 血統は、パートナーを愛するきっかけになりさえすれば、それでいいと思ってますよ。
 
 何だかえらそうなことをつらつら書いてしまいましたが、それもこれも私がマリとチィを愛していればこそだと理解していただけたら幸いです。
 ただなあ。
 こういう流れで、本当にまじめに日本猫を残そうとしている人が、苦労するのは気の毒だと思います。
 保護活動をしている人が、神経をすり減らすのもね。
 最後に声を大にして言わせていただきます。

 ブリーダーさんマリたんをまーるい性格に育ててくれてありがとー!人間大好きのちょー温厚で活発でいいこになりましたー!
 保護主さんチィの心を開いてくれてありがとー!びびりだけど愛され上手のかわいこにゃんになりましたー!
 私の人生の、一番の宝物です。
 私は、マリのブリーダーさんにも、チィの保護主さんにも、一生感謝し続けます。

| 里親詐欺 | 00:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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なかよしさん

 あらあら手なんか繋いじゃって。

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 仲良しさんで微笑ましい、と思ったら。
 
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 あら?手はフリー?

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 なんと。

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 すっかり気を許しちゃってますね(笑)

| 日々 | 23:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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右左

 どうして猫ってこんなにかわいいんだろう。
 ほんのりあったかくて柔らかくて、もにょーんとしている。
 そして甘えん坊。たまらん。
 疲れてる時に、左右にひっつかれると何とも言えない至福を感じます。
 枕を挟んで、右にチィ。

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  お顔を角にきゅうきゅうしているのがかわいい(笑)

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「お姉ちゃんは宵っ張りだから眩しいのにゃ……」

 そして左にマリ。

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 「にゃ?」

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 「マリは眠いにゃ……」
 へそ天(笑)
 換毛期に腹毛を丸刈りにしたら、私も知らなかったマリのお腹の模様が出現しました。
 最近暑くなってきたから、こんなにもべったりなことは少なくなったけど、やっぱりひっつかれると愛情再認識できて嬉しい(笑)

| 日々 | 23:25 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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そんなわけで

 近いうちに、と言ったので、今度は超近いうちに頑張ってみる(笑)
 介護のため、しばらく祖母の家に泊りこんでました。
 祖母の世話している、本当は従兄弟の猫、前に紹介したこともあるみかんがいなくなってました。
 人懐こい、とてもかわいい猫なので、どこかの家に迎えられて家猫として飼われているのならその方が幸せ、と思いはするものの、もし虐待とか、動物実験とかだったらと思うと、ちょっと怖い気もします。
 でも、きっとみかんだから大丈夫!と信じてやりすごしてますが。
 残されたあんずは、超ちっこい臆病猫。みかんがいなくなってしまって、かばってくれる猫もいなくて、心細いみたい。どこかチィに似ています。
 だから気になってしかたなくて。連れて帰りたいくらいだけど、従兄弟は従兄弟なりに可愛がっていることは確かだし。
 こういうのは難しいな、本当。
 慣れてきたあんずは撫でられると喉をならすし、すりすりしてくれました。
 抱っこしたら、自分が何をされてるのかわからなくてきょとんとしてたのが、何とも言えなかった。

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| 他所の猫 | 22:03 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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